昨日から、新座の実家に来ている。
普段、母と一緒に暮らしている姉が留守なので、二泊三日の予定で実家の新座に泊まっているのだ。
昨日は、夕方にちょっとした事件が起きた。
昼過ぎに実家に着いて、昼食後をダラダラと過ごし、
「夜に飲むビールでも買いに行ってくるわ…」
といった感じで、スーパーに出かけるために着替えていると、インターフォンが鳴った。
「はい!」
「▼×◻︎…◯○〜」
誰だ?知り合いか?
なんて思っていると、母が扉を開けて応対する。
「奥さん、コレ…」
自分よりも年上の男性が、何やらビニール袋のようなものを母に渡して話し始める。
やっぱり知り合いだったのか?
なんて思っていたのだが…。
「奥さん、俺のこと知ってるよね?おれさ、この辺、配達で回っててさ、最近復帰したからさ、挨拶にさ…
〈あれっ?知り合い?なんだよな?〉
前にさ、雪が降った日があったでしょ?あの日もバイクで配達していたんだけどさ、おれさ、凍ってところでタイヤ滑らせてさ、転んでさ、気を失っちゃんたんだよね。でさ、運悪く通りかかったトラックがさ、人だと思わないで俺のこと轢いちゃったみたいなんだよね。でもさ、医者が言うんだよ、運が良かったですよ。踏まれたところがもう少しズレていたら、即死でしたよ!ってさ…」
「あらぁ…大変だったわねぇ」
〈確かに、気の毒な話しだなぁ…〉
なんて思っていたのだが、続けて聞き耳を立てていると、
「…それだとさ、高くて大変でしょう?うちだったらさ、安いしさ、今じゃなくていいの、来年でもさ、再来年でもいいからさ…
〈あれっ?これって、何かの勧誘か?〉
と、気がついて玄関を開けて、母に声をかける。
「どうした?大丈夫?」
「別に怪しいもんじゃないから。新聞をね、今すぐじゃなくていいの。ちょっとだけでもさ、頼んでもらえたらいいかなって、お願いしていてさ…」
「母さん、サインしちゃったの?サインしちゃだめだよ!なんか渡されたの?それも、返しな!」
「新聞をとってもらうだけだから…」
「そうかもしれないけど、どの新聞取るかは、家族で話し合って決めるから、今日は契約しないからね。ほら、母さん、渡されたもの返しな!」
「いやいや、それじゃさ…。俺だって、手ぶらで帰るわけにはいかないから…」
「悪いけど、俺はここに住んでる訳ではないし、留守を預かってるだけなので、勝手なことされると困るんですよ。大体、年寄り捕まえて、そっちのいいように契約させられちゃうのも、どうかと思いますけど…」
多分そんなことを言ったと思う。記憶が定かではないのだが…。
ここでおじさんがキレ始めた。せっかくいい感じにサインをさせる一歩手前までいっていたのに、自分がそれを阻んだもんで、腹が立ったのだろう。
「なんだよお前、人を犯罪者みたいに言うなよ!」
「言ってないでしょう…」
「いや、言ったって!だからこっちもこういう言い方してやってるんだよ!」
「そんなこと言ってないと思うけど…」
「お前、とぼけんのかよ!」
〈いや、とぼけてないけど…あれ?いつのまにかこっちが悪いことになってないか?〉
「こっちは真面目に営業してるだけなのによ、人のこと犯罪者みたいに言いやがってよ!なんだよ!」
「いいから今日は、帰ってください!」
「うるせーな!バーカ!」
「あ、そうだ、とりあえず名刺もらえますか?」
「顔が名刺だよ!」
「ま、いいや、帰って!」
「うるせーな!バーカ!」
「警察呼びますよ!」
「警察なんか来ねーよ!」
「本当に呼びますね!」
ケータイで110番を押していると…
「ふざけんな!バーカ!バーカ!」
と、幼稚な捨て台詞を残して去っていった。
その後、腹がった自分は、ネットでその新聞社のお客様相談室の電話番号を調べ、この辺りの配達をしている販売店が2つあることを知ったのだが、
「特に謝罪を求めたりはしないけど、こういうクレームがあったことを販売店にちゃんと伝えて、お年寄りが怖い思いをしたりしないように、厳重に注意してほしい!と伝えた。
それにしても、このやろう!とか、バーカ!とか、言われたのはいつ以来だろう?
ああいう人って、本当に口は達者だな。
「顔が名刺だよ!」
って言われたとき、どうして、
「じゃ、写真撮らせてもらえますか?」
って切り返せなかったのかなぁ、なんて、機転の効かない自分を悔やんだあとは、まぁ、姉さんの留守を軽く守れたかな?なんて自分を慰めたのだった(笑)
投稿者プロフィール
-
コピーライター/クリエイティブディレクター
詳しくはこちら
最新の投稿
- 2024年2月19日未分類再開200日目(打ち合わせのため歩かず)
- 2024年2月18日未分類再開199日目
- 2024年2月17日未分類再開198日目(義母の病院のため休養)
- 2024年2月16日未分類再開197日目(作業を優先し中止)